夢の中で鵜の島や三増の餓鬼悪霊退治!気付いたら上杉輝虎と恋仲だった?
【紹介文】
明晰夢をテーマに夢と現実が入り混じります。カチカチ山の夢から始まって、戦国時代の夢では道澄という修験者を中心に小沢城の有鹿姫、上杉輝虎、望月千代女と言った人物が登場します。
この道澄は関白家の三男で兄が『麒麟が来る』に登場した近衛前久です。道澄は輝虎が長尾景虎として上洛した頃から親しく、越後を含めて全国を巡り、織田信長や豊臣秀吉、徳川家康とも交流のあった実在の人物です。
この道澄が集落を襲う餓鬼悪霊や龍蛇と対峙する架空のエピソードを描いています。
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【目次】
第1章と3章は同じ男性が主人公、2章と4章は同じ女性が主人公と、章ごとに視点が変わります。
第1章 ある夏の河口湖:舞台は河口湖周辺、時代は現代
河口湖での男性と女性の出会いに、カチカチ山や鵜の島の弁天様、知久親子のストーリーを織り交ぜています。
第2章:舞台は神奈川県、時代は現代と戦国時代
女性が主人公となり、戦国時代に舞台が変わります。照手姫と有鹿姫のエピソードを織り交ぜ、三増に出る餓鬼悪霊を退治するストーリーです。
第3章:舞台は神奈川県と群馬県、時代は現代と戦国時代
男性が主人公に変わり、夢の世界から戻れない女性を助けに行きます。
第4章:舞台は群馬県と神奈川県と長野県、時代は戦国時代と現代
女性が主人公になり、戦国時代のひと時を振り返ります。
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私はよく明晰夢を見ています。大学生になるまでは、それが普通だと思っていました。大学に入ってから意識のある夢が少ないことを知り、興味本位に夢の研究をしていたことがあります。
もしも明晰夢を自在に操ることができれば、それはVRゲームなど比較にならない、妄想や空想とも違うリアリティのある別世界での体験になります。
しかし、意識のある夢と言っても夢の中では活動が制限されています。身体へのフィードバックもあり、通常は夢の中でショックを受けるような出来事があると、ふいに目が覚めます。
ただ、夢の中での活動限界を超え、夢の深淵に近付いた時、「目が覚めた後の実は現実と思っていた世界」すらも夢の続きではないかと思うことがあります。これまで何度か体験しました。