1.2 ゲレンデでのツキハとの再会 ②

「まぁ、滑って来て、ジャンプして、クルクルって回転するまではプールと同じで、違うのはプールにドボンか、雪にトンと降りるかの違いだな」

 と大雑把にユウヤが答えた。

 

「へー、そうなんだ。プールじゃないと失敗したら大変だね。ユウヤは飛べるの?」

 

「オレは、まぁ、小さいキッカーなら飛べるかな」

 

「ユウヤはすごいなぁ~」

 そう話しながら、二人はリフトを降り、そこから更に奥にあるリフト乗り場の方に滑って行った。

 

 ヒマリとユウヤの方にブカブカの大きなパーカーを着て、派手なヘルメットとゴーグル、フェイスマスク姿の小さなスキーヤーが、二人の左側から近付いて来た。

 

「ねえ、ヒマリくんでしょ」

 

 離れた所からの声にユウヤが反応し、振り返りながらヒマリの肩を叩いた。

 

「えっ!」

 ユウヤの様子を見て、ヒマリが振り返った。

 

 すると、

 そのスキーヤーはゴーグルとフェイスマスクを外した。

 

「私、ツキハ」

 更にヘルメットを脱いだ。

 

「去年の夏にウォータージャンプで一緒だったツキハ!」

 髪の長い笑顔の少女が現れた。

 

 

  つづく

 

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