エピローグ:Jump to the Future③

「森って、このスキー場名物のオコジョの森ですか?それを無くす計画があったんですか?今では考えられないですね。ケータさんは幾つかの自然共生プロジェクトの代表をされていますが、それと繋がるんですか?」

 

「繋がります。原点のような活動でした。このスキー場も今でこそ自然との共生、動物たちとの共存を売りにして、様々な規制や入場制限までしているプレミアムなリゾート地になっていますが、当時は集客のために自然を潰して大きなウォータースライダーのあるプールとかレジャー施設を作ろうとしていました」

 

「今とは真逆の計画だったんですね。結果的に自然が残されたことが評価されて今回の競技会場にもなったと思いますが?」

 

「そーなんです。当時から異常気象も頻発でしたが、今や自然との共生は人間が生き残るためにも必須です。この会場は自然との共生をテーマに、なるべく観客収容数を抑え、"人にも自然にも優しい"をコンセプトに作られています。きっと山や森の動物たちも応援していると思います。いえ、きっとどこかで見ています」

 

 

  つづく

 

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